なで肩の女性に多い手のしびれ 「胸郭出口症候群」とその画像

胸郭出口症候群 手の痛み

手のしびれや痛みは、頸椎に障害がある場合や手首(手根管症候群)、肘(肘部管症候群)とならんで肩周辺に原因がある胸郭出口(きょうかくでぐち)症候群にあることが多いといわれてます。特になで肩の女性に多く発病する傾向があります。

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胸郭出口症候群

胸郭出口とは

心臓や肺は胸郭と呼ばれる胸の前にある薄い骨の胸骨と12個の椎体で構成されている胸椎および左右12本の肋骨で囲まれてます。その胸郭から首と胸部の間にある心臓と腕をつなぐ血管(鎖骨下動脈や鎖骨下静脈)や脊髄から枝分かれして上腕につながる腕神経叢(わんしんけいそう)という神経の束が上腕に出て行く肩付近の通路を胸郭出口といいます。

胸郭出口周辺のイメージ像

胸郭出口
この通路は解剖学的に上図のように首の前方の前斜角筋、中斜角筋、第1肋骨、鎖骨、小胸筋などの骨や筋肉が混み合っているため狭くなりやすくなります。このように胸郭出口が狭いと、ここから出て行く神経や血管が圧迫され首や肩、腕などに痛みやしびれの症状が出ます。

原因

胸部出口症候群は多くの場合原因ははっきりしません。ただ、解剖学的な異常が原因と考えられてます。例えば胸郭出口の先天的な狭窄、頸肋など胸郭に余分な肋骨があったり、鎖骨や肋骨の変形などにより血管や神経への圧迫など原因は様々あります。

頸肋
第7頸椎の横突起が異常に発育して,肋骨のように頸部の側面に伸びてきたものをいいます。

症状

胸郭出口症候群は肩や腕、手指に痛みやしびれがあることが多く、手の小指側と前腕の尺骨側に症状が出ることが多くあります。

腕神経叢が圧迫されると痛みやしびれが現れ、鎖骨下動脈が圧迫されると手指や腕の色が白くなります。また、鎖骨下静脈が圧迫されると青紫色になり、胸郭出口症候群は神経障害と血行障害が生じる病気となります。ただ、血行障害の割合は少なく、95%が神経障害が主症状となります。

また、腕神経叢は周囲の交感神経とつながっているので、発汗異常やめまい、吐き気などの自律神経症状が伴うこともあります。

女性は20歳代のなで肩の方に症状が出やすくなります。なで肩の人は肩の筋肉が発達してない方が多く、腕の重みで腕神経叢が胸郭出口で引っ張られて症状が出やすくなります。

反対に男性はシニア世代のイカリ肩で首の短い人が発症しやすくなります。これは血管や神経が腕神経叢付近で筋肉などに圧迫されて血行が悪くなるために症状が出やすくなります。

画像検査

胸郭出口症候群は原因不明なことが多くあります。腕を引っ張ってみて症状が出るようなら胸郭出口症候群の疑いがあります。

単純X線(レントゲン)検査

胸郭出口症候群を疑った場合、頸椎の単純X線(レントゲン)撮影を行い、頸椎の脊椎の部分に頸肋などの余分な骨がないか確認するとともに、同様の症状を呈する頸椎症などの病気を除外します。

頸椎 正面像 頸肋 イメージ像

頸肋は赤丸のように第7頸椎横突起が異常に長くなり、第1肋骨との間が狭くなってます。ここが神経と血管を圧迫して障害を発症します。
頸椎レントゲン

まとめ

胸郭出口症候群は肩付近にある胸郭出口という部分が狭くなって血管や神経を圧迫して肩や腕、手に痛みやしびれが生じる病気です。原因は不明な場合が多いのですが、筋力が発達していないなで肩の女性に多く発病する傾向があります。思い当たるフシのある方は整形外科などの専門医への受診をオススメします。

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