薬指と小指にしびれ 「肘部管(ちゅうぶかん)症候群」とその画像

手のしびれ 手の痛み

手の指がしびれる病気の中で、肘関節の部位が原因で薬指や小指にしびれや感覚の麻痺が起こる病気が肘部管(ちゅうぶかん)症候群です。

肘痛

「肘の痛み」とその画像のまとめ

2019年2月19日

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肘部管(ちゅうぶかん)症候群

肘部管は肘の内側の骨のくぼみで、その尺骨神経溝尺骨神経が走行してます。尺骨神経は手の小指、薬指の小指側の知覚をつかさどっている神経になり、尺骨神経溝は肘の内側をぶつけた時にビリっとくる場所になります。

肘の内側からみた肘部管のイメージ像

肘部管 肘部管を走行する尺骨神経が外部圧迫などで障害されると下図のように薬指の一部と小指がしびれて感覚が鈍くなります。そうなると手指の動きが鈍くなり、箸などが使いづらくなります。この病態を肘部管症候群といいます。さらに病気が進むと手の筋肉が痩せて握力低下などが起こります。

肘部管症候群でしびれる領域

手のしびれ

原因

肘部管症候群は尺骨神経が障害されることにより起きる病気です。尺骨神経が通過する尺骨神経溝は狭いため、慢性的な外部圧迫で神経麻痺が出やすくなります。 その原因はいくつかあります。 一番多いのは肘の加齢による変化によって骨棘が肘関節にでき、尺骨神経を圧迫する変形性肘関節症です。変形性肘関節症は骨棘を形成するなどの特徴的な所見があります。この骨棘は下図の矢印のように主に肘関節の内側に形成されますので、肘の内側を走行する尺骨神経(青丸)を障害しやすくなります。

肘痛

肘の使い過ぎによる痛み 「変形性肘関節症」とその画像

2019年2月17日

変形性肘関節症 肘部管症候群 正面イメージ像

肘関節骨棘 また、子供の頃に肘の骨折や脱臼などでケガをし、大人になって肘関節が変形して骨が尺骨神経を圧迫することによってしびれが生じる場合があります。その他ガングリオンなど関節にできる腫瘤により尺骨神経を圧迫する場合や、野球や柔道などのスポーツ障害によるものなどが原因となって起きる場合などもあります。

症状

薬指の小指側の一部と小指がしびれて感覚が鈍くなります。症状が進むと手の筋肉が痩せて、薬指と小指が曲がって変形したりして、手の細かい作業ができ難くなります。

画像検査

単純X線(レントゲン)撮影

肘部管症候群の疑いで病院や診療所を受診すると肘関節の単純X線(レントゲン)撮影の正面・側面の2方向撮影を行います。単純X線(レントゲン)撮影では尺骨神経を直接描出することはできませんが、尺骨神経の通り道である尺骨神経溝を描出することにより間接的に把握することが可能となります。 しかし、正面と側面では骨棘形成などは認めることができますが、尺骨神経の通り道である尺骨神経溝をはっきり描出することができません。その際は尺骨神経溝の接線撮影を行うと、尺骨神経の通り道である尺骨神経溝の変形や骨棘の形成を描出できることがあります。

尺骨神経撮影 接線撮影のポジション

尺骨神経溝

尺骨神経溝 接線撮影 正常イメージ像

尺骨神経溝が赤丸内のように滑らかな溝として描出されます。 尺骨神経溝

変形性肘関節症による尺骨神経溝 変形 イメージ像

骨棘形成により赤丸内の尺骨神経溝は変形しており、尺骨神経を圧迫していると考えられます。 尺骨神経溝 ガングリオンなどの腫瘤等を疑う場合は単純X線(レントゲン)撮影以外に、MRI検査や超音波(エコー)検査を行う場合があります。

まとめ

肘部管症候群手根管症候群頸椎の障害によるものと並んで多い手のしびれや痛みの病気で、肘に原因があります。薬指の小指側の一部と小指がしびれているなら肘部管症候群の疑いがあります。一度整形外科などの専門医への受診をオススメします。

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