シニア世代の女性に多い肩の激痛 「石灰性腱炎」とその画像

肩痛 肩痛

シニア世代の皆さんは首や肩の「こりや痛み」を感じている方が多いのではないでしょうか?厚生労働省の平成22年の調査によると肩こりを訴える人は全国で約290万人もおり、女性の痛みの訴えが多い部位第1位は「肩こり」であります。肩こりの「こり」とは通常筋肉が硬くなった状態をいい、肩が鉄板を貼ったようにパンパンになっている方も多いのではないでしょうか。
でも、そこは肩関節と首の間周辺と頸椎の痛みになり、肩の痛み(肩関節痛)ではありません。どちらかといえば「首のこりや痛み」であり、頸椎が原因でこったり痛くなる場合が多くなります。専門的には頸肩腕症候群(けいけいしょうこうぐん)と呼びます。
それに対して肩関節痛は腕のつけ根の痛みで、肩関節に障害がある場合が多くなります。肩関節は上腕骨と肩甲骨から構成されており、人間の関節の中でもっとも多方向に複雑な動きをする関節になります。

石灰性腱炎とは

肩の痛み(肩関節痛)の原因はまず外傷による痛みがあります。それ以外にも筋肉や靭帯のトラブルなどさまざまな原因があり、多くの病気が存在する中で、通称「四十肩・五十肩」で知られている肩関節周囲炎腱板断裂と並んで比較的頻度が高いのが石灰性腱炎であります。

肩痛

シニア世代の「肩の痛み」とその画像のまとめ

2019年2月28日

症状

石灰性腱炎は腱板に石灰が沈着することにより何の誘因もなく、夜間に突然激烈な肩の痛みで始まることが多くなります。実に80%は40〜50代の女性に発病します。痛みで関節が動かせなくなったり、痛みによる睡眠不足で日常生活に支障をきたす事があります。同じ肩の痛みである「四十肩・五十肩」の場合はどちらかといえば慢性的な痛みに対して、石灰性腱炎は発作的な激痛を伴います。したがって、突然生じる激烈な痛みの場合は石灰性腱炎の疑いが強くなります。

石灰性腱炎の症状は病気が発病して間もない時期(急性期)と病気は落ち着いたがスッキリしない時期(慢性期)に分けられます。
急性期は通常1〜4週間程度で痛みは落ち着き、そのいまま自然と痛みがなくなる方も多いそうです。慢性期は6ヶ月以上痛みが継続することがあり、肩を動かした時に引っかかったり、動かせる範囲が狭まる可動制限が起きたりします。

原因

石灰性腱炎の原因は肩腱板内に沈着したリン酸カルシウム結晶の石灰化による急性な炎症と言われます。この石灰沈着の初期は柔らかな状態ですが、進行すると硬く変化していきます。どんどん大きくなると痛みが強くなり、石灰が腱板から関節包を破ると激烈な痛みとなります。あまりの痛みのため、救急車を呼ぶ方もいるほどです。

石灰性腱炎のイメージ像

肩

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画像検査

単純X線(レントゲン)撮影

単純X線(レントゲン)撮影によって腱板部分に石灰沈着の所見を確認する事によって容易に診断することができます。ただ、石灰化像が認められても、症状が出てない方も多くいます。そんな方は何かのきっかけで単純X線(レントゲン)撮影を行って初めて石灰化像に気がついたりします。

単純X線(レントゲン)撮影 右肩正面像  石灰性腱炎イメージ像

肩関節

CT検査

CT

連続的に撮影した2次元画像をワークステーションという装置で画像処理を行い、関節の骨を強調したボリュームレンダリング法(VR法)と言われる3次元表示(VR像)で肩関節の石灰沈着像の大きさなどを評価を行います。

肩関節CT 3次元表示(VR像) 石灰性腱炎イメージ像

赤丸の肩関節腱板部位に石灰の沈着を認めます。
肩関節

まとめ

肩の痛み(肩関節痛)や腰痛などは痛みがあっても年だからと片付けられる事が多い病気です。しかし、肩の痛みを引き起こす病気はいろいろあります。中には重大な病気が潜んでいる場合もありますので、痛みが長引くようでしたら専門医への受診をオススメします。

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