急性期での治療が大切!脳梗塞の画像について シニア世代の脳卒中

言語障害 脳卒中

脳卒中はガンや心臓病とならんで日本人の3大死亡原因の一つになります。その脳卒中の中でも脳梗塞が占める割合は4分の3以上と言われ、脳卒中の主な病気となってます。

脳梗塞とは

一般に脳卒中は脳の血管がつまったり、破れたりして脳に血液が届かなくなる血液循環障害による症状のことをいいます。脳血管が破れる「脳出血」、脳血管のコブが破れる「クモ膜下出血」などの出血と脳血管が詰まって、詰まった先に血液が行かなくなる「脳梗塞」と一時的に脳梗塞の症状が出る一過性脳虚血発作(TIAといいます)の4種類に分類されます。

脳卒中

シニア世代 「脳卒中」とその画像のまとめ

2019年1月10日

脳梗塞の種類

その脳梗塞は血管のつまり方により、

アテローム血栓性脳梗塞

動脈硬化で脳に向かう太い血管がつまります。症状は比較的ゆっくり進行します。

ラクナ梗塞

脳内の細い血管が詰まって起こり、症状は軽いものの、進行すると血管性痴呆の原因になります。

心原性脳梗塞

心臓内にできた血栓が脳に飛んで詰まり、発症すると重症化することが多いのが特徴です。

などに分けられます。

脳梗塞の症状

脳梗塞を発病すると、右か左半身のいずれかに運動麻痺を起こして力が入らなくなります。ろれつがまわりにくくなって言葉をうまく話せなくなったりする言語障害や重症な場合は意識がはっきりしなくなったり、命を落とす場合もあります。たとえ命が助かっても重篤な後遺症が残る場合があります。

脳梗塞のリスクが高い人は

脳梗塞の発生リスクが高い人は高血圧症、脂質異常そして糖尿病などの生活習慣病が関係してます。また、喫煙や大量飲酒そして肥満なども関係あるそうです。

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画像検査

脳梗塞は脳血管が詰まって詰まった先に血液が行かなくなり、脳組織が決定的なダメージを受けると修復は不可能になります。しかし、発症して間もない急性期に治療を始めて血液を送り込めば回復する可能性があり、後遺症が残っても軽く済む場合があります。そのため、急性期での画像診断はとても大切になります。

頭部単純CT

CT
脳梗塞をはじめとして、脳卒中が疑われる場合は緊急でCT検査を行い、出血か梗塞かを鑑別します。CTの場合、出血部位は高吸収域と言って白く描出されます。脳血管が破れる脳出血や脳動脈瘤が破裂することによって起こるクモ膜下出血は基本的に白く(高吸収域)写ります。

一方脳梗塞は脳血管が詰まり、詰まった先の脳細胞が壊死してしまいますので、発病直後数時間はCT上変化は見られず、ある程度時間が経ったら黒く(低吸収域)に写ります。したがって、急性期脳梗塞は「脳卒中の症状があり、CTで出血がなければ脳梗塞」と診断します。

脳梗塞は下図のように時間の経過とともに梗塞部位の濃度が変化していきます。

頭部単純CT 脳梗塞 発症1時間 イメージ像

CT上は変化が見られません。脳組織が決定的なダメージを受けていないこの時期から治療を始めれば、後遺症が残っても軽く済む可能性があります。
CT画像

頭部単純CT 脳梗塞 発症6時間 イメージ像

右中大脳領域に薄い低信号領域(黒い部分)を認めます。梗塞部位が確認できるようになりました。
CT画像

頭部単純CT 脳梗塞 発症1日 イメージ像

梗塞部位ハッキリしてきました。CT画像
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MRI検査

MRI
上図の〝発症1時間〟のようにCTで硬塞部位が描出されないくらい急性期の脳梗塞の場合にMRI検査が威力を発揮します。従来の撮像方法では急性期のような新しい梗塞は描出できませんでした。しかし、最近は拡散強調画像(DWI)と言われる撮像方法で撮像するとCTで変化でないくらい急性期の梗塞も描出することができるようになりました。この時期に治療を始めれば後遺症を軽くしたり、あるいはなくすこともできる可能性があります。したがって脳卒中の中でも脳梗塞急性期症例は診断、治療指針の決定 に頭部 MRI検査が重要な役割を果たすようなっており、特に拡散強調画像(DWI)とMR血管撮像法(MRAは治療指針の決定に必須となってます。
ただし、発症直後の超急性期では拡散強調画像でも描出できないことがあります。

頭部MRI 拡散強調画像(DWI) 脳梗塞急性期イメージ像

右中大脳領域に急性期の脳梗塞が高信号領域(白い部分)で描出されてます(赤矢印)。
MRI画像

頭部MRA 脳梗塞イメージ像

MRI検査と同時にMRA検査を施行することにより、赤矢印のように脳梗塞により主要動脈の狭くなっている部位や詰まっている部位を観察することができます。
MRA画像

まとめ

脳梗塞だけでなく脳卒中は早期の診断と治療が大切です。特に脳梗塞は脳組織にダメージを受けてない急性期に治療を始めれば後遺症を軽くしたり、あるいはなくすこともできる可能性があります。

脳卒中の疑いがある場合、顔、腕、言葉の3つの症状を確認して、どれか一つでも確認出来るようでしたら迷わず救急車を呼ぶ必要があります。

Face
顔に麻痺が起こります。
Arm
片腕が運動麻痺を起こして力が入らなくなります。
Speech
ろれつがまわりにくくなって言葉をうまく話せなくなったりする言語障害が起こります。
Time
正確な治療をするため、何時に発病したかを記録するとともに、すぐに行動を起こす時間が勝負!です。

これらの頭文字をとってFASTといいます。

脳卒中の症状が出たならFASTに心がけ、一刻でも早く治療を始めることが大切です。

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