運動習慣のないシニア世代の安全な運動の始め方

体力レベルアップ

シニア世代はすでに高血圧や脂質異常、糖尿病などの生活習慣病をはじめとしてさまざまな病気やトラブルを抱えており、生理機能や体力が低下している人が多くいます。でも、シニア世代だからといって必ずしも生理機能や体力が低下している人ばかりではありません。神様から選ばれた人の如く、生涯一度も大病をしたことがなかったり、80歳を過ぎてもトライアスロンを完走するなど若者以上の体力を持った人も沢山います。つまり人間の歳の取り方は平等ではなく、個人差が大きいことが知られてます。したがって、シニア世代からの運動も個々の状態に応じた運動に取り組むことがとても大切だといえます。

体力つくり

シニア世代 運動による体力レベルアップの方法

2019年1月31日

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運動を始めるにあたり特に循環器疾患には気をつける

今まで運動習慣のない人がシニア世代から体づくりの運動を始めようとする場合注意しなければいけないことの一つに循環器系の病気があります。運動不足や喫煙、生活習慣病などが原因となって、血管の壁が硬く,厚くなって,弾力性を失って動脈硬化がすすみます。この状態で運動を始めると運動の負荷により心筋の虚血が誘発されやすく、隠れた冠動脈(心臓の血管)の病気を表面化することがあります。この状態は生死に係りとても危険です。運動不足のシニア世代が運動中に突然死したニュースを耳ににすることがありますが、肥満により動脈硬化が進行して心臓を栄養する冠動脈の狭窄に気づいていなかった事が多いのです。健康のため運動を始めても、それが引き金になって病気になってしまうのでは本末転倒の話であります。たとえ毎年受ける健診などの心電図で異常無しといわれても、健診での心電図は安静時の心電図なので、健診中に狭心症の発作が起きてない限り正常と区別がつきません。安静時には変化がなく、運動時に変化を生じるような労作性狭心症の診断には運動負荷心電図が必要となります。いずれにせよ、これから運動を始めようとする場合は必ずかかりつけのドクターによく相談してから始めたほうが無難でしょう

個々に応じた運動から始める、くれぐれもやりすぎには注意

シニア世代の体づくりに適した運動は、自転車やランニング、ジョギング、水泳などの長時間継続でき、じっくり脂肪を燃やす有酸素系運動が最適です。休みをはさみながらやってもOKですが、その強度は脂肪燃焼が行われる心拍数の範囲(ファットバーンゾーン)を保って行うことです。これが運動の原理原則であります。しかし、今まで全く運動経験のない方や肥満な方がいきなり自転車やジョギング、水泳などの有酸素系運動を始めるのは前述の通りとても危険な行為です。健康のつもりで始めた運動で重篤な病気を誘発する可能性があります。そのような方は日常生活の維持やストレス発散などメンタルな効果に主眼を置くことから始めるべきです。ラジオ体操や近所の散歩などの軽い運動から入っても十分でしょう。とにかく無理のないよう運動を習慣づけることがシニア世代のセカンドライフを豊かにしてくれるのは間違いありません。

自分に合った適正な運動強度とは?

そんな運動経験の無い方が運動を始める強度はどのくらいがいいのでしょうか?運動や身体活動の強度を表すにはメッツ(METs)という単位があります。これは活動内容が安静時の何倍に相当するかを表す単位です。座って楽にしている状態、つまり安静にしている状態を基本の1メッツとします。

運動や身体活動のメッツ表

メッツで表された活動強度に活動実施時間(時)をかけたものを(メッツ・時)あるいはエクササイズ(Ex)と呼んで身体活動の量を表す単位として用いられます。厚生労働省では1週間に強度が3メッツ以上の身体活動をトータル23エクササイズ以上で行うことを推奨してます。具体的には歩行又はそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分以上行う、ということです。

消費カロリーと運動強度の関係

また消費カロリーはこの運動強度と運動時間で決まり、

消費カロリー(kcal)=1.05×運動強度(METs)×体重(kg)×運動時間(h)
となります。

例えば、体重70kgの人が1時間散歩(3メッツ)した場合の消費カロリーは
1.05×3メッツ×70kg×1時間≒221kcal  となります。

まとめ

一般的に心臓病予防のためには1週間に2000kcalの運動が必要だと言われており、1日あたり約300kcalとなります。体重70kgの人が3メッツ程度の散歩で300kcal消費するには1時間20分程度散歩する運動量が必要となります。これは1日3.3エクササイズ、1週間で23.1エクササイズになり、厚生労働省推奨の運動量とほぼ同等になります。これまで運動習慣がなかった方はこの位の運動量を目標に始めるのがいいかと思います。そして慣れてきたらボチボチ運動量を増やしていくことが安全に運動を行う上で大切なことです。

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