パラレルワーカーの社会保険を考える

お金

僕は今年の3月に36年間務めた病院を早期退職しました。セカンドキャリアは診療放射線技師の技術と資格を生かして開業医などの小さな医療機関を複数掛け持ちするアルバイト暮らしをイメージしてました。その際、健康保険や年金などの公的医療保険が問題となります。病院勤めの時のようなサラリーマン時代にはあまり意識したことがなかった年金や健康保険ついて考えてみます。

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公的医療保険とは

すべての国民が公的医療保険に入ることが定められています。これが有名な「国民皆保険制度」であります。その公的医療保険はサラリーマンなどが加入していることが多い健康保険(社会保険)とフリーランス、個人事業主などや年金受給者などが加入する公的医療保険で、都道府県、市町村が運営する国民健康保険などがあります。


医療保険の体系 全国健康保険協会(協会けんぽ)より引用

社会保険とは

一般的に社会保険とは主に「健康保険」と「厚生年金保険」のことをいいます。事業所に勤めている人で加入対象になっている人は全国健康保険協会(協会けんぽ)や健康保険組合の健康保険と厚生年金への加入が定められています。

社会保険加入のメリット

国民健康保険と国民年金に比べて社会保険は様々なメリットがあります。

自己負担が減る

サラリーマン時代は気にしなかったのですが、厚生年金保険料と健康保険料は、労働者側と雇用者側が原則として折半して支払います。そのため、社会保険に加入すれば、支払う保険料は半分になります。例えば、アルバイト暮らしやフリーランスの場合は国民健康保険と国民年金は全額自分で支払う必要があるので、社会保険に加入したほうが少ない自己負担で済む可能性が高くなります。フリーランスで活躍する諸兄はサラリーマン時代と違い国民年金料と国民保険料の高さにビックリするそうです。それもそのはず、病院などの事業所が半分負担してくれていたからです。医療関係業界の方は事務系を除いて保険年金などは無頓着な方が多いようで、僕も知らなかったし、知らない人も多いかと思います。

受け取る年金が増える

厚生年金保険に加入すると、国民年金から将来受け取れる基礎年金の額に、在職中に支払った厚生年金の保険料に応じた金額を上乗せしてもらうことができます。さらに、厚生年金保険の加入期間が長い分だけ、将来上乗せされる年金の額も増えるそうです。月々増える額は微々たるものでしょうが、生きているかぎりずっと増えますので、大きい金額になる可能性があります。

保険制度が手厚い

国民保険や国民年金と比べて手厚い保険制度を受けることができます。たとえば、ケガや病気などで休んだ時に一定の給付があります。これは国民保険にはない補償となります。

扶養者という概念がある

国民保険や国民年金には扶養者という概念がありませんので、契約者が個々で保険料及び年金料を払う必要があります。社会保険の場合は扶養者に認定されれば扶養者が何人いても保険料等はかからないため、支払う保険料等を安くすることができます。

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社会保険加入条件

国民健康保険と国民年金に比べてメリットの大きい社会保険に加入するためには条件があり、誰でも加入できるわけではありません。しかし、ここ数年で加入条件が大幅に緩和され加入しやすくなりました。

平成28年9月30日まで

平成28年9月までは1週間の労働時間が30時間以上のため、フルタイムに近い働きをしなければ社会保険の条件をクリアーすることができませんでした。病院などの医療機関は看護師さんをはじめとしてパートタイマー職員が多い職場です。したがって、正職員とパートが区別し難く、とても仕事ができる看護師さんでもパートタイマーだったということがよくありました。

平成28年10月から

法律が改正され、社会保険の加入条件が一部拡大され、パートタイマーなどの短期労働者も社会保険に入りやすいようになりました。

1週あたりの所定労働時間と1ヶ月あたりの所定労働日数が、一般社員の4分の3以上の従業員に加えて下記の条件をクリアーできれば社会保険に入ることができます。ただし、従業員501人以上が適用となりますので、大企業に限られてしまいますね。

平成29年4月から

さらに従業員500人以下の事業所に適用が拡大されました。

ただし、下記の要件がネックとなります。

会社と従業員の合意に基づいて企業単位で適用範囲を拡大することができます

では会社と従業員の合意とは何かといえば、従業員の半数で組織する労働組合の同意、もしくは従業員の過半数を代表する者などの同意を得て、年金機構に申出をすることだそうです。

まとめ

僕のセカンドキャリアでの公的医療健康保険のイメージはフリーランスで暮らしている諸先輩方と同じく国民健康保険と国民年金でやっていくというものでした。しかし、いろいろ調べていくうちに現在のパラレルワーカーとしての自分の働き方にはメインベースで社会保険に入れてもらった上で、その他の複業をやった方がメリットがあることが分かりました。ただ、社会保険は事業者側の負担は給料の約15%といわれ、採用側にとって大きな負担となります。それでも採用したい人材と思われるよう期待に答える働きをして行くことが大切かと思います。

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