仕事の保険について考える

お金

僕は診療放射線技師の職域組織である日本診療放射線技師会とその下部組織である公益社団法人 静岡県放射線技師会に入会してます。年会費は2つ合わせて23000円と決してお安くない金額になります。セミリタイアの身ではなかなか厳しい出費になりますので退会も考えました。実際に同業の多くの諸兄はファーストキャリア卒業とともにこれらの組織を退会する方が多いのが実状です。ただ、僕は現状完全に仕事から卒業するリタイヤではなく、今までの半分程度の仕事はやっています。そこで問題となることの一つに最近よく報道で取り上げられる医療事故の問題があります。

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責務不履行責任と不法行為責任

以前は医療事故で診療放射線技師が訴えられるという話はほとんど聞いたことがありませんでした。したがって、僕はなにか問題があっても「病院が始末をつけてくれる」と普通に思っていましたし、以前勤めていた病院の事務長もそのようなことを言っていました。しかし、よくよく調べるとそれは半分正解で、半分不正解だということが分かりました。たしかに医療事故に関しては病院や医院などの医療機関には診療契約に基づく契約責任である「債務不履行責任」が発生します。ただ、診療放射線技師本人も「不法行為責任」といって行為者本人の責任が問われます。したがって、患者さんに対して診療放射線技師が不法行為責任等の法律上の損害賠償責任を負担しなければならないケースが発生する可能性があります。

診療放射線技師関係 医療事故における民事責任図

診療放射線技師想定医療事故例

人間相手に仕事をしてますので様々なことが想定されます。たとえば、

・検診車から受診者を落下させてしまい、ケガをした

・MRI室に酸素ボンベや点滴台、ベッドなどの磁性体を持ったまま入室させてしまい吸着によりMRI装置を破損させてしまった。患者さんがケガをした。

・患者本人確認不徹底のため、違う人を撮影してしまった

・マンモグラフィ撮影時、患者さんが迷走神経反射で失神し、ケガをしてしまった

などほんの1例です。損害賠償責任を求められるまで行かなくても僕ら診療放射線技師の仕事はリスクと常に隣り合わせです。

自分の身は自分で守ること

不法行為責任を問う場合、最近の医療事故等は病院だけでなくこのような個人が訴えられるケースが多くなってきたそうです。もちろん、医師が断然多いのは以前と変わりませんが、最近は医師だけでなく看護師、そして僕達のようなコメディカル*も訴えられることが多くなってきました。病院に勤めていた時は大きな組織にいたこともあり、個人の責任に関して関心は薄かったのですが、開業医に勤め始めてそのことに関して真剣に考えるようになりました。今までは良きにつけ悪しきにつけ、すべて病院が守ってくれていると勘違いしていましたが、これからは僕ら放射線技師一人一人自分の身は自分で守ることが大切な時代になってきました。ということで、診療放射線技師が業務に関連して他者に損害を与えた場合に備える診療放射線技師賠償責任保険に入ることにしました。現実的には日本診療放射線技師会提携の保険が一番だと考えました。そのためには技師会に残らなければ保険に入れないという本末転倒なお話でありますが、背に腹は変えられません。

コ・メディカル
医療の基本は患者への医療ケアの内容を主治医(医師)が決定し、看護師、薬剤師などの各専門職が業務を行うシステムです。その医師や歯科医師の下に業務を行う医療従事者を「コ・メディカル」と言われてます。

例えば、病院で医療事故などが起こった場合、病院や医師、看護師、その他の医療職は、安全な医療・看護を行わなかったことに対して、民事上の法的責任として債務不履行責任、不法行為責任を問われます。
「万が一、ミスをしてしまっても、最終的には雇用主の病院側の責任になるんじゃないの?」と思った看護師さんも多いのではないでしょうか?

確かに債務不履行責任は、通常、被害者との直接の契約者である病院が責任を負います。ところが、不法行為責任は、契約の有無に関係なく、まず医師、看護師、その他の医療職などの個人が「行為者本人の責任」を問われます。次いで、病院(開設者)、院長、看護部長などが「使用者責任」を問われ得るのです。
看護roo![カンゴルーより引用https://www.kango-roo.com/sn/a/view/563

まとめ

正確で安全な撮影などの放射線技術を提供するのが僕ら診療放射線技師の使命ですが、そでもミスは起こる可能性あります。そんな時訴えられたら、勤務先の医療機関の加入している保険の対象外になることもありますので、万一に備えて個人の賠償責任を担保すると診療放射線技師など専門職の賠償責任保険に加入し、自分の身は自分で守ることが大切です。

こんな記事書いてます。「自転車の保険について」

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2018年9月13日

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