診療放射線技師って?

健康医療

コ・メディカルとは

医療の基本は患者への医療ケアの内容を主治医(医師)が決定し、看護師、薬剤師などの各専門職が業務を行うシステムです。その医師や歯科医師の下に業務を行う医療従事者を「コ・メディカル」と言われてます。コ・メディカルは医師や歯科医師以外の総称で、実は和製英語らしいです。僕が診療放射線技師の免許を取得した40年近く前は一般的には「パラ・メディカル」と言われてましたが、接続語のparaは補助の意味あいが強いことから最近は協同を意味するcoが適切となったそうです。ただ、現在はコ・メディカルは医師との上下関係の意味合いが残るなどの意味合いから最近は単にメディカルスタッフとの言い方をするところが増えてます。

コ・メディカルは看護師、保健師、助産師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士など様々な職種があり、その中に診療放射線技師があります。

診療放射線技師のお仕事

看護師や薬剤師などの誰でも知っているコ・メディカ職種はどんな仕事をしているのかおおよそ想像できると思います。しかし、診療放射線技師がどんな仕事をしているのか知っている人は少ないと思います。診療放射線技師は、医師や歯科医師の指示のもと、人体にX線*を用いた画像検査や高エネルギーな放射線*を照射して治療することを主に行ってます。放射線は使い方を間違えるとカラダに影響を与えることもあるため、放射線被ばくの管理業務も求められます。「被ばく」という言葉自体に抵抗を感じて不安になる方もいるので、その不安を取り除くべく説明するのも重要な仕事の一つです。医療機関では単に放射線技師と言われることが多く、法的には人体に放射線を照射出来るのは、医師、歯科医師、そして診療放射線技師のみとなってます。

X線
波長が1pm−10nm程度の電磁波の事を言う
放射線
放射線にはガンマ線、アルファ線、ベータ線(電子線)などいろいろあるが、X線も放射線の一種

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レントゲンって⁇

以前は発見者のレントゲン博士からX線をレントゲン線と呼ばれることもありました。今でもレントゲン写真とかレントゲンを撮るなどと言うことが多いです。以前は病院関係者さえも放射線技師の事をレントゲン技師と言っていることがありましたが、最近は患者さんからもまず言われることは無くなりました。でも、「レントゲン」という言葉が患者さんには受け入れやすく分かりやすい観点や医師や看護師の間で広く使われているなどからレントゲンという言葉はすっかり市民権を獲得しております。患者さんにはレントゲンという言葉は分かりやすいため使うことはあっても、放射線技師同士でレントゲンっていう事はありません。

仕事内容

X線撮影

一般撮影(骨や胸部、腹部など)

検査の目的とする部位にX線を照射するとカラダの中を透過しますが、人体を構成している骨や臓器、空気などでX線の透過率が異なり、その違いを画像に写します。以前はフィルムでしたが、現在はほとんどコンピューター処理をしてモニター上で観察することが多くなりました。放射線技師の基本業務であることはX線発見以来変わらず、今後も「レントゲン」として残っていく業務だと思います。

乳房撮影(マンモグラフィ)

単純X線を使用するのは一般撮影と変わりませんが、マンモグラフィ専門の撮影装置を使用して検査を行います。僕が技師になった頃は女性技師は少なく、マンモグラフィも普通に男性技師が撮影を行っていました。女性技師の数も増え、現在はほとんど女性技師の業務となっています。

骨密度検査

骨のの強さを判定する骨密度検査は踵(かかと)の骨に超音波をあてて検査する方法とごく微量のX線を用いる方法があります。二重X線吸収法(DXA法:デキサ法)の方が骨粗しょう症の診断には信頼度が高いといわれてます。

X線TV検査

消化管撮影(食道や胃などの上部消化管や大腸など)

バリウムなどを飲みながらTVモニターでカラダの透視像をリアルタイムに見ながら検査します。食道、胃そして十二指腸球部までの粘膜等を観察してガンや潰瘍、ポリープがないか検査します。僕が技師になりたての頃はバリウムでの胃の検査が全盛期で、健康診断の時期はかなり忙しい思いをしました。現在は内視鏡の進歩で、レントゲンとは違いすっかり廃れてしまいました。検診センターでは細々と生き残っておりますが、病院ではもうほとんど検査が行われておりません。住民検診もバリウムはやめて、内視鏡に切り替えている自治体も増えています。寂しいですが、これも時代の流れですね。大腸検査も以前は便潜血による精密検査はバリウムでの注腸検査でしたが、大腸ファイバーへ。ただ、これは便潜血陽性を全例内視鏡検査は施設的に無理があるため、CTをつかった検査(CTC)が注目されてます。そこで精密検査になった場合は大腸ファイバーになります。

各種X線透視検査及び治療

X線TVを使用した検査自体激減だがX線TV装置で内視鏡や超音波などの画像診断装置でカラダの中を透視しながら医療器具(カテーテル、針やステントなど)を入れて治療を行うIVR*が増えております。これは外科的な手術より圧倒的に体の負担が少なく、今後は血管撮影装置を使ったものとともに増えていくと思われます。

※IVR
インターベンショナルの略で、放射線診断技術の治療応用。X線、CT、超音波装置などを使い、体の中を透かしながら病気治療を行うこと

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CT検査

CTとはコンピューーター断層検査のことで、大きなオカマみたいな装置の中に人体をいれて目的とする部位にX線を照射します。データーをコンピューター処理して断面像を得ることで、さらに処理することにより様々な断面を得ることができます。

MRI検査

MRIは非常に強い磁場のCTより大きなトンネルにカラダを入れ、ラジオのような電波を利用して人体のさまざまな断面を得ることができる検査です。X線を使用しませんの放射線被ばくはありません。X線を使うCTに比べると柔らかな組織の検査に適しております。

血管撮影(検査及び治療)

造影剤という薬を血管に直接注入して血管のカタチや流れをX線透視で連続的に撮影します。最近は検査というよりIVRといって、外科的な手術を行なわないで体内に細い管を入れて病気を治す血管内治療や血管内手術として行うことが多くなっております。

核医学検査(RI)

微量の放射性医薬品(放射線を発生する薬)を注射などでカラダに投与し、放射性医薬品から出てくる微量な放射線を特殊なカメラで画像にします。臓器のカタチだけでなく、臓器の機能を検査するとのウエイトが大きいけんさです。

放射線治療

リニアックと呼ばれる装置から高エネルギーX線や電子線をガンなどの病巣に集中に照射して、正常な周囲組織のダメージを最小限に抑えながらがん細胞などを死滅させて治療をします。放射線療法は外科的療法、化学的療法とならんでガン治療の柱の一つとなっております。

超音波(エコー)検査

人間の耳には聞こえない高い周波数の超音波をカラダにあて、その反射波から画像にする検査です。X線を使用する検査に比べ放射線被ばくもなく、軟部組織もよく分かるためカラダの幅広い部位に使用されている。

まとめ

いかがでしたか?

診療放射線技師のついて紹介しました。今回の記事をご覧になったのも何かの縁。少しでも診療放射線技師のことを知ってもらう機会になれたら幸いです。

放射線被ばくと健康についても記事を書いてます。

放射線被ばくと健康

2018年7月10日

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